Before(改善前)
こちらの事例は、海外メーカーから調達している断熱材の代替え検討を行い、品質向上を実現した事例となります。
従来の断熱材はウォーターサーバー内のタンクに採用されていたものでしたが、下記の問題が発生しており大至急、改善をしたいとご依頼をいただきました。
①断熱材が水を吸いすぎて悪臭の原因になっている
②吸水後の乾燥時間がかかりすぎて、雑菌の繁殖につながっている
③断熱材に採用されている両面テープの粘着力が強すぎるため、剥がすのに時間がかかっている
After(改善後)
問題点をヒアリングし、当社より代替材の検討を行うものとし、弊社サプライヤーを中心に調査を始めました。いくつもの候補よりメーカーと打合せを重ねた結果、下記材料を採用することにより、問題点3点を解消することが可能とわかりました。
まずは、材料はイノアック社製の発泡PEへ変更をいたしました。必要となる性能として撥水機能がありましたので、それを備えている材料を採用。また硬度も考慮して根本的に吸水しないように材料選定しました。
さらにアルミ蒸着フィルム(25μm)のものを提案しました。これはガスバリア性が高く、断熱材を臭い移りから守る効果が期待できたためです。
そして、断熱材をはがすのに時間がかかっていたという問題点に対しては、接着剤をアクリル系粘着剤へ変更提案いたしました。これは「接着剤の臭いが薄く、粘着力が弱い」ということを前提に決定したものです。この際、使用用途的には粘着性がなくてもいいレベルでしたので、過剰な機能を捨て、お客様にあったニーズの材料を選定してコストを抑えることに成功しました。
スピード有る対応と問題点に対して的確な代替材であり早速評価いただくと事となりました。そしてお客様における試験の結果、3点の問題がすべて解消され、提案品の採用が決定しました。
改善効果
先述の問題点の解消とそれに伴う品質向上を実現いたしました。