Before(改善前)
お客様からデスクマットの価格競争が厳しく、「販売単価のコストダウンが出来ないか」とのご相談をいただきました。現行のデスクマットのシートは、 500mm × 900mm × t0.45mmであり、まずは厚みを変更する事でどれだけのコストが下がるか調べました。その結果、コストに与える影響が想定以上に低い結果だったため、Carton Box(カートンボックス)の文字印刷のインクの多色化を単色化にする事で、インクロスを減らすコスト削減効果を検証することになりました。また、様々な視点でコスト削減を検討するために、他にもBox(ボックス)の厚みも変更する事で梱包箱自体の単価を削減できるかを検討いたしました。
その後、無駄になっている梱包資材はないのかも確認と検討を実施することになりました。
After(改善後)
デスクマットのサイズを500mm × 900mm × t0.4mmに変更し、厚みを0.05mm薄くすることにしました。厚みについて、当初は0.1mm薄いt0.35mmの検証もしましたが、実際にサンプルを数人で使っていただくと、書く作業をする際に違和感があるという結果になったため、t0.35mmでは不十分という結論になりました。薄くなっても違和感や差異が発生しないがコストメリットをだせる0.05mm薄くすることに決定しました。実際にトライをしても違和感がないという結果になったため、まず第一段階のコストダウンを実現できました。
次にCarton Box(カートンボックス)への印刷文字を1色化にしてインク自体のロスを減らすことにしました。元々、多色インクを使用していた目的は、一目で品番の識別を可能にするためでしたが、店頭に商品が出る際に箱から取り出し、陳列するため多色化の必要はありませんでした。しかし、お客様から店頭までの輸送などで識別するために使用されていたため、関係者との打ち合わせを通じて理解いただき、1色化が出来てインクロスが軽減されました。
Carton Boxの厚み変更は、Aフルート(厚み5mm)からBフルート(厚み3mm)に変更する事にしました。お客様で梱包テストの基準は、明確ではなかったため、梱包に関係する過去のトラブルを調べ、1.2m以下の高さからの落下テストで箱が破壊されても商品に傷、破れが無い厚さに決めました。
その他に、梱包箱内のPAD(パッド)を1Pcs削除するといったコストダウンを重ねた一方、梱包箱の開口部のガムテープの使用量も検討しましたが、ガムテープは管理面でバラツキが発生するため、次回検討としていくことにしました。
改善効果
サイズを500mm × 900mm × t0.4mmに変更して厚みを削減して約20円のコストダウン効果を実現できました。
さらに、Carton Box の印刷文字を一色にすることで、インクロスが削減できて一缶あたりの生産数が増えが増えるため約2円のコストダウン効果が可能になりました。
また、Carton Box の厚み変更することで約3円のコストダウンが期待できます。
PAD削除を行うことで約5円のコストダウンにつながりました。
結果的に、これらのコストダウン改善を積み重ねて合計で30円のコストダウンを実現することができました。